こんにちは!ザ・スタイル ガーデンデザインの佐藤です。
今まで何本かの庭木が枯れてしまった。思えば日の当たりすぎで、カラカラに
乾燥する場所だった・・・。代わりの庭木を植えてみたいけど、また枯れるか心配だわ。
夏の暑さや乾燥に強い木ってないかしら??
このようなお悩みに答えます。
この記事でわかること
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夏の日差しや乾燥に強いおすすめシンボルツリー3種
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ポピュラーだがちょっと注意が必要な庭木
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夏場の庭木管理方法
私はこれまで、約17年で2,800件を超えるお庭のお悩みに接してきました。
木は何本植えてきたかもう・・・数え切れません(笑)。
また、植えっぱなしでなく年間管理も数多く任されています。
そんな私からおすすめの樹種をお伝えします。
書籍やネットで沢山の情報がありますが、どれだけのものが本当なのか・・・判断が難しいですよね。
ここでご紹介するのは、少なくとも日々私達が現場で体感していることです。
この夏、庭木の悩みを解決したい!と思う方は、ぜひご参考になさってくださいね。
1.おすすめシンボルツリー①:シマトネリコ
〈おすすめポイント〉
モクセイ科の常緑樹で、伸び伸びとした樹形がお庭に自然の雰囲気をもたらしてくれます。
また、葉っぱが細く比較的薄いので軽やかな印象です。
強い日差しや乾燥にも強いので、夏場もヘコたれることはありません。
〈注意点〉
但し、本来20〜30mクラスまで大きくなり得る木なので、3〜4m高で維持していくのを前提に植える必要があります。
成長が早いので、年1、2回の管理は必須と言えるでしょう。
それを知らないと、家に近い位置や隣家ぎりぎりに植えて後で大変(よく見るケースです・・・)になります。
植えられる場所を、よ〜く考えてご検討くださいね。
2.おすすめシンボルツリー②:ソヨゴ
〈おすすめポイント〉
モチノキ科の常緑樹で、成長が遅めで樹形も暴れにくい、穏やかな樹です。
漢字では「冬青」と書きます。なんかカッコいいですよね笑。
暗過ぎず明るすぎない緑色の葉は、風で揺れるとカサカサと心地よい音がして大きくなっても印象を軽くしてくれます。
成長が比較的遅いのと、枝が伸びても割と自然に形がまとまってくれるので、やや狭い場所にも選ぶことができます。
〈注意点〉
穏やかな見た目・成長度合いの樹ですが、逆に言えばこれといって主張がないとも言えます。
メインツリーにはなり得るものの、ソヨゴ1本だけでは地味すぎる印象になるため、他の低木や宿根草などで変化を付けると良いでしょう。
3.おすすめシンボルツリー③:オリーブ
〈おすすめポイント〉
モクセイ科の常緑樹で、細長い葉っぱと緑/シルバーの色合いがお庭の雰囲気を一瞬で南欧風に変えてくれます。
剪定で形をキッチリ整えるよりも、枝先が風に揺れるようなゆったりとした自然樹形にしたほうがオリーブの良さが出ます。
従って、幅や高さが出ることを考えた植え場所が必要と言えます。
〈注意点〉
成長は比較的穏やかではあるものの、枝が暴れやすい(形が自然に整わない)ので剪定は少々技術が必要です。
狭い場所に植えると、暴れた樹形を抑えつつオリーブらしい風にそよぐような雰囲気を保つのがかなり困難になるため、将来を見据えた広い植え場所が必要です。
基本的には病気・虫には強い樹ですが、オリーブアナアキゾウムシという幹の中を食い荒らして枯らすオリーブ大好きな虫がいます。幹の根元あたりに穴がたくさん空いてたらまずこの虫なのですが、なかなか気付きにくい・・・(穴がボコボコ空いていたら手遅れのケースが多いです)。
発生頻度は比較的高い(私の感覚では全体の2〜3割のオリーブがやられています)ので、日ごろ植栽を観察したり、落ち葉などをお掃除できるような方におすすめできます。
4.ちょっと注意したい人気樹種3選
注意が必要ということで、必ずしも絶対だめ、という訳ではありませんが・・・。
(環境などによります)
①ヒメシャラ
株立ちの自然樹形が美しい落葉樹。新緑・紅葉も楽しめ人気もあります。
ただ、西日が強く当たる場所は葉や幹が焼けて徐々に枯れることが多いです。
半日陰くらいの場所が本来適しています。
②モミジ(カエデ)
こちらも人気がありますね。ただ、葉の数がもの凄く多く成長も早いので、広くないスペースでは結局邪魔もの扱いに・・・。
強く剪定すると反発して余計に暴れだしたり、枯れ込んだりすることもあります。
③ユーカリ
マルバユーカリ(ハート形の葉っぱ)など、大変人気があります。実際、虫や病気は殆ど無く香りも爽やかで良い樹ですね。
ただ・・・、地植えはやめましょう・・・・・。
高さ1mだったのが1年で4m伸びました(自宅での体験談)。
そのあとは風で倒れるだけです。もちろん、高さに比例して幹もすごい太さに。
最近は皆さん情報収集しているからなのか減っていますが、「ユーカリ=伐採」のお仕事が多いです。
5.夏の庭木の管理
高温多湿の日本。そして近年の猛暑・・・庭木は猛烈な暑さと湿度の中にあります。
夏の剪定の目的は「風通しを良くすること」。
過酷な環境にいる庭木達が夏を乗り切れるように、木々の間を気持ちよく風が抜けるのをイメージしてみましょう。
見た目の涼やかさはもちろん、蒸れ防止と、それが原因の害虫・病気の予防につながるからです。
こういうイメージを持っていれば、必要以上に切ったりと無駄な労力を使わずに済みますよ。
6.まとめ
この記事では、以下の点についてご覧いただきました。
1.夏場に強いおすすめシンボルツリー3種(シマトネリコ・ソヨゴ・オリーブ)
2.注意したい人気樹種3種(ヒメシャラ・モミジ・ユーカリ)
3.夏場の庭木の管理方法
いかがでしたか?
お庭や玄関前は樹木が入るだけで華やぎますね。
ただ、環境によって日差しが厳しかったり乾燥の激しい場所もあり何でも植えればよい、というものでもなかったりします。
一度植えたら基本的には動かせないので、樹種選びは慎重に。是非ご参考にしてみてください。
管理手順に関してはこちらの記事もご参照下さい「夏の庭木のお手入れ手順」
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