こんにちは。ザ・スタイル ガーデンデザインの佐藤 です。
ご新築やリフォームでお庭づくりを検討しているなら、結果に満足出来ないと残念ですよね。
その時、最初に皆さん戸惑うのが業者選び。
もし、あなたにとって不適切な業者に出会ってしまったらどうでしょう?
せっかくお金と時間をかけたのに・・・後悔してしまいますよね。
相談する業者が最初からご要望とズレていると、話が進んでから手遅れになることも。
そこで今回は、お庭づくりにはどんな種類の業者がいるのか、またご検討初期のポイントを説明したいと思います。
お客様それぞれ、作りたい内容や規模、ご予算など違いますので業者のご決定に決まりやルールはありません。
ただ、以下の内容を頭に入れておいて頂ければ、いざご検討を進める際にお役に立てると思いますよ。
目次
1.これだけある、庭づくりの業者
呼び名は様々ですが、おおまかに括ると以下のような種類があります。
こんなにあると、やっぱりわかりづらいですよね(もっと細分化することはできますが、今回はこのくらいで・・・)。
※会社の成り立ちや規模などにより各社特色がありますので一概にはいえません。ご参考までに。
それでは、それぞれの特色や強み・弱みを見て見ましょう。
①造園会社
主に、街の街路樹や公園、公共施設、集合住宅などの植栽管理(剪定や消毒)や付随する仕事を行なっています。◯◯造園、◯◯造園土木などの名称が多く、会社名を見ると文字通り庭づくりメインでやっていそうですが、法人の下請けでの管理仕事がメインなので一般の戸建ての庭の設計や施工は対応していないか不得意なことが多いです。
②ガーデニングショップ兼造園会社
園芸植物やガーデン関連の商品を販売する実店舗を持ち、合わせて植栽や工事にも対応する。
店頭で気軽に相談できることもあるが、実際に庭で工事したり植物を育てた経験のない店員さんも多いので(商品知識はあるが現場の事は分からない)、どんなレベルのデザイナーが担当す
るのか見極めが重要。
③外構・エクステリア業者
家の外回り全般の工事に対応する。戸建のお庭づくりの場合、このリストの中ではこの業者が一番近いと思いますが、各社何を得意とするのか分かりにくいので見極めが難しい。
境界のブロックや駐車場の土間など、コンクリート工事がメインの会社もあれば、フェンスやカーポートなどアルミ製品を扱うのが得意の会社も。
はたまた、土地を造成して残土を運搬するのが大得意なところも。でも、会社案内などでは大抵それらを全てこなせると謳っているので側からみれば分かりにくいのです。
ですので、もしあなたの希望が「植物など自然素材と調和したガーデン」というイメージで依頼しても、出来上がったら「コンクリート素材でガチガチに固められた庭」になってしまっていたり、植栽もひと昔前の環境に合わないものを植えられてしまうかもしれません。
対応サービスに「ガーデン」と書いてあっても、「メインじゃないけど出来る」という意味であることも多いので、施工事例などでその会社が作っているもののテイストをよく確認したほうがよいでしょう。
④総合リフォーム業
外壁塗装や水道・空調設備や内装など、家と周りの全般工事を行なっています。
外構・エクステリア・ガーデンなどのサービスも提供していることもありますが、メイン業務ではありません。たとえ内装などの工事で付き合いがあっても「ついでに庭づくりも」、と頼んだりするのはおすすめしません。
⑤植木屋(個人営業)
個人で営業しており、現場によって仲間でまとまって仕事をする植木職人さんです。
主な仕事は剪定などの庭木の手入れや植栽です。
個人のお宅相手がほとんどの方と、①のタイプの造園会社の下請けメインの方にざっくり言うと別れます。
ここでは前者について述べますが、総合的に庭の「設計・施工」ができる方は殆どいません。それは、剪定など庭木をお手入れするのと、庭をつくる(設計・施工)ことは全く異なる業務だからです。
最初は植木屋さんから始めて、設計・施工に転換していく人も稀にいますが、そのような方は⑥のガーデンデザイナー(植木屋さんがベースにある方)や造園家と言ったほうが近いでしょう。
⑥ガーデンデザイナー(個人営業)
元々は設計会社などで経験を積んで独立した、フリーのデザイナーです。
ほとんど自分で営業している方もいれば、設計会社などに属している方もいます。
当然実力のある方が多いので、施工実績を見て希望と合えばじっくりと相談できるのが良いと
言えます(金額も青天井かもしれませんが・・・)。
⑦インターネット業者(製品販売サイト)
主にメーカー製品をお得な価格で、工事とセットで販売しているサイトです。特定の場所に使いたい製品が決まっていて、少しでもお得に購入したい場合等は有効かもしれません。
ただ、工事はサイトに登録してある下請けの会社がきます。ということは、自社の看板で仕事を
しないということなので、施工品質や信用度には当たり外れがあるでしょう。
また、庭づくりは設計者が全体を見渡したり、長期的な視点で提案を行うほうがお客様にメリットがあるので(一石三鳥で解決したり、将来の無駄な工事が減ったり)、ある製品を取り付けるだけとか、決まりきったデザインをはめ込んでも低レベルものが出来上がってしまいます。
お得感は個人差がありますので何ともいえませんが・・・。
ちなみに私たちザ・スタイルは、③、⑤、⑥の良いところを合わせ持ったような欲張りな会社です(笑)
2.どんなふうに探せばいい?(ご検討で大事なこと)
いろいろな情報を得て、いよいよ「どの業者に連絡しようかな・・・」と思う前に、ちょっと
頭の中で準備していただきたいことがあります。
やみくもに、「近所だから・・・」とか、「チラシが入ってたから・・・」という理由では、ご希望とズレる可能性があります。
大切なのは、あなたの庭づくりの目標(ゴール)を、ほんのちょっぴり具体的にイメージしてみることです。
例えば:
・手入れのかからない庭にしたい、でも芝生や季節感のある樹木も少し欲しい
・ウッドデッキで週末バーベキューをしたい。普段は洗濯物を干せるようにしたい。
・バラや植物を沢山育てたい。1年後、お花でいっぱいにできるように相談したい。
・道路からの目隠しをしたい。できれば自然素材でつくりたい。等々
お庭は形のないものからお作りするので、こういうイメージをお客様と私達デザイナーが共感・共有することがとても大事なのです。
その、あなたのゴールに出来るだけ近づけられるように、話をじっくり聞き、プロとしての提案
と施工が出来るかどうかが業者を選択する上での目安となります。
冒頭にも書いた通り、業者選びにコツや準備が必要でも決まりはありませんが、あまりにも希
望とかけ離れた仕事をしている会社は選びませんよね。
ですので、あなたなりの「こうしたい!」と思うゴールを、ご家族内でもよくお話しして(これ大事!)思い浮かべておいてください。
そこからは、プロの腕の見せ所となりますので・・・。
まとめ
お庭づくりを満足いくものにするには、あなたの希望(ゴール)をちょっと具体的に考えた上
で、数ある業者のタイプをよく見極めながら相談するのが良いとご理解いただけたでしょうか?
最後に、大事な要素をもう一度確認してみましょう。
・庭造りの業者には沢山の種類があり、各社できる事・できない事、得意・不得意がある。
・どの業者に依頼するか迷わないためには、ご自身が庭をどのようにしたいか、ちょっと具体的に考えておくことが大事。
(本格的には、信頼できるプロと相談すれば大丈夫!)
その要望をしっかり受け止め、ゴールをあなたと共有できる会社を選びましょう。
上記を認識していただければ、初めての方でも庭造りの最初でつまづくことは少なくなると思い
ます。是非実践してみてくださいね。
ご検討の手順については、「初めてお庭をつくる際に押さえておきたい3つのポイント」もご参
考になさってみて下さい。
それではまた。